転職で経歴詐称はバレない?バレ方と解雇事由はコレ!
私も転職エージェントとして様々な方の転職支援をしている中で、経歴詐称に関する相談も受けたことがあります。
確かに転職を複数繰り返しているので、経歴詐称を促したくなる気持ちもわからんではないです。
が、私としては、基本的には経歴詐称はオススメできません。
というか、私が求人企業へ推薦する際に経歴詐称して候補者を推薦したことはないです。
むしろ、経歴は詐称しないようにしましょうと啓蒙するタイプですね。
では、今回のテーマですが、転職で経歴詐称はバレないもの?バレるときってどういうときに?
経歴詐称したら解雇にもなるの?っていうことについて、お伝えしていきます。
転職で経歴詐称はバレない?
まず経歴詐称をしてしまう背景は大きく2つあると思います。
ひとつは、転職回数の詐称。
もうひとつは、健康状態の詐称です。
転職回数の詐称について
まず転職回数の詐称ですが、これは転職回数が多い場合と3ヶ月未満の早期退職してしまった場合です。
転職回数が多いということですが、目安としましては、20代であれば4回以上、30代であれば6回以上が目安となります。
転職回数が多くてもそれぞれの転職理由に筋が通っておりましたら、受け入れ側もそれほど気にされないようです。
なので、転職回数を気にするのであれば、その理由について、ご説明ができるよう準備して頂いたほうがよいでしょう。
また3か月未満の早期離職したことをなかったことにしてしまうケースですが、よく見かける例として、はじめての転職に失敗してしまった場合です。
これもわからなくないのですが、事実は隠さずに事情をしっかりと説明されたほうがよろしいかと思います。
それでは、転職回数を実際に詐称してもバレないものでしょうか。
選考のタイミングではバレにくいとは思いますが、入社手続きのタイミングでバレる可能性があります。
なぜバレるのかといいますとこれは健康保険の切り替え手続きの際にわかってしまうからです。
そのあたりの詳細は後述しますが、バレた場合は内定取り消しとなる可能性もあるようです。
ちなみに前職から離職期間が3か月以上ブランク状態ですと、面接時でも疑われる可能性がありますので気を付けたほうがいいですよ。
健康状態の詐称について
次に健康状態の詐称についてです。
よくあるのは、精神に関わる病にかかったことを記載しないことです。これも立派な詐称となります。
特にこれまで病気を理由に退職をした場合や今後のなんらかの形で業務に支障がでる場合は、必ずその状況を記載しましょう。
健康状態の詐称に関しては、転職回数の詐称よりも入職後にトラブルとなりやすいです。
私が転職エージェントとして相談にのることが多いのも転職回数よりも健康状態の詐称についてです。
では、健康状態の詐称についてはバレないものでしょうか。
私個人的な考えでいいますとバレる可能性のほうがやや高いと思います。
転職回数の詐称よりもバレる可能性が高いのではないでしょうか。
これは面接時の受け答えや回答内容から面接官が様々な角度で確認されるからです。
また応募者も健康状態詐称のほうが、罪悪感が大きく感じられるのか、嘘をつきとおせないというのもあるようです。
なので、面接時についつい話をしてしまう。ということも多々見受けられます。
私としては、詐称してまで入社した会社はあまり長続きしないように思いますので、極力経歴詐称はしないようにしましょう。
経歴詐称のバレ方とは?
では経歴詐称してもなぜバレるのでしょうか。バレる理由は大きく6つに分けられると思います。
源泉徴収
年金手帳
雇用保険
身辺調査
在籍確認
離職票
それぞれについて解説していきます。
源泉徴収
まず源泉徴収票からバレるケースですが、1年以内に2回以上の転職を繰り返してしまった場合です。
例えばですが1月に転職をし、4月に退職して、さらに別の会社へ5月に転職したって方が、5月に入社する会社に源泉徴収票を出すと職歴詐称がばれてしまいます。
年に2回も就職を繰り返した人の源泉徴収票にはその年の年収と払ってきた税金、そして入社日と退職日が書かれてます。
これら入社日と退職日を詐称したのに、源泉徴収票を出してしまったら、職歴詐称がばれてしまいます。
これは主だって、転職回数の経歴詐称のほうが対象となります。
年金手帳
これは年金手帳に企業名が記載がある場合。ですね。
特に企業名を記載していなければ、問題ないです。比較的大きい企業に勤めている、もしくは勤めるといった場合は、年金手帳ごとの提出を求められますが、小規模のベンチャー企業であれば基礎年金番号がわかれば大丈夫というところもあるので、年金手帳からバレるケースはそれほど多くはないですが、なくはないですね。
雇用保険
雇用保険証には企業名と加入期間が記載されているので、入社年月日と退職年月日が書いてあります。
転職回数の詐称で最もバレる可能性があるのが、この雇用保険関連です。
とはいえ、これも企業の人事側で知りたいことというと雇用保険番号だけです。
こちらは前職の会社と退職日も記載されているケースがほとんどなので、前職を早期退職したから詐称したいっていうときにバレる可能性があります。
身辺調査
身辺調査は興信所や探偵などに依頼して候補者の調査を行うことです。
今ではだいぶ少ないのですが、過去にそのようなことが数回見受けられました。身辺調査の結果、面接時の評価はよかったもののお見送りとなった事例もございます。
これは特に役職候補などで迎え入れるケースと老舗の企業が今でも習慣で行っているというケースがおおいようです。
行っているところは少ないものの実施されたら、いずれの詐称もバレる可能性は高いでしょう。
在籍確認
受け入れ企業が候補者の前職や現職へ電話などで在職確認や業務態度を確認する事がある。
特に金融系や外資系企業で行われることが多い。リファレンスなどとも呼ばれています。
これも身辺調査同様実施されるとまず経歴関連はバレます。
離職票
最後は離職票です。職歴・経歴詐称をする者が増えているので、企業も昔より用心し、本来ならば不要な「離職票」の提出を求めてくる企業もございます。離職票には企業名は勿論、在職期間、退職理由も記載されているので、前職の経歴を詐称していればバレる可能性は高いでしょう。
主に経歴詐称がバレる6つの項目について、挙げてみました。
経歴詐称は解雇事由になる?
結論から申し上げると、犯罪にはなりませんがせっかくの内定が取り消されたり、入社後でも解雇の事由には十分なり得ます。
経歴詐称が判明した場合、周囲からの信用を失うのは間違いありませんし、せっかく勤めていた会社にも居づらくなってしまうことが多いようです。
経歴詐称をしての入社で、解雇処分より厳しく「犯罪行為」として立件されてしまう可能性はゼロではありませんが、ほとんどないようです。
但し、経歴詐称入社というだけの理由で解雇になる可能性は十分あります。実際に、入社後に発覚した多くのケースで退職に至ってしまうことがほとんどです。
入職後に詐称による大きなトラブルを避けることやご自身の身を守るためにも経歴詐称は極力控えたほうがよいでしょう。
まとめ
経歴詐称は主に経歴詐称と健康状態の詐称が多く見受けられます。経歴詐称は入社後の手続き関係や採用決定前の前職調査などでバレる可能性があり、健康状態詐称は面接時に罪悪感などから嘘がつけなくてバレるということが多いみたいです。
経歴詐称して仮に転職できたとしてもそれが理由となり、刑事罰まで問われないものの解雇となる可能性は十分あるようです。
いずれにしても経歴詐称を行うにあたって書類選考の通過したいお気持ちで行ってしまうと思いますが、率直に伝えた方が後々のトラブルが回避できるということとそれらを踏まえて迎え入れてくれる企業で転職したほうが、過去に怯えないで仕事に打ち込めますよ。
経歴詐称を頭にチラついたら、将来の観点からも踏まえて本当に経歴詐称するか考えてみましょう。