40代の転職でキャリアチェンジはできる?不利な理由と成功するには
40代の転職。
ただでさえ、40代の転職は大変なのにキャリアチェンジとなると、どれだけ大変か想像に難くないと思います。
20代や30代に比べて、キャリアチェンジの相談される人の割合は少ないのですが、少なからずいらっしゃいます。
そこで今回は40代の転職において、受け入れ側はどう思っているのか。なにより実際に成功するのかということをご紹介していきますよ~。
40代の転職でキャリアチェンジはできる?
まず40代からの転職でキャリアチェンジはできるかどうか。
ですが、これは職種による。というところでしょうか。
私が知る限りでは、次の職種であれば可能性はあると思います。
・介護ヘルパー
・タクシー運転手
・警備員
・運送業
・あまり人気のない業界の営業職
他にもあるとは思いますが、パッと思いついた限りで書いてみました。
ちなみに私の転職支援の事例でいいますと、43歳で前職営業職から介護職へのキャリアチェンジの事例があります。
営業職は売上を追うことに疲れたとのことでしたので、どうしたらいいかというような相談でした。
もともと、人になにかを奉仕することが好きで営業をはじめたということでしたので、介護業界のお話をしたところ、興味を持ち、キャリアチェンジの転職をされました。
今では、その施設の長としてご活躍されております。
これは、たまたまうまくいった事例のひとつです。
私も40代や50代の方の転職相談の際、40代でキャリアチェンジされた方も時々見受けられます。
その方々の転職したタイミングを見てみますと、大体42、3歳くらいの年齢が多いように感じております。
ちなみに転職を成功されている方の求人応募経由は圧倒的に縁故もしくは自己応募がほとんどです。
転職エージェントを利用して成功された事例は、ほとんど聞きません。
そのため、40代で上記以外の職種でキャリアチェンジを考えている場合は、その業界や会社に対してなにかしらのパイプはもっておいたほうがいいでしょう。
40代の転職で不利な理由
では、40代が20代や30代に比べて、キャリアチェンジの転職で不利となる理由はどのようなところにあるのでしょうか。
たまに未経験歓迎の職種に対して、キャリアも豊富なため、若手より早く戦力として活躍できるのになぜだろう。と思いませんか??
実際にそのようなお問い合わせをいただくケースも多々ございます。
では、受け入れ側の企業としてはどのように考えているのでしょうか。
取引のある人事担当者からは次のような回答を頂きます。
・勤続年数の長さ
・組織の構成
・業務の習得度合
・収入面
それぞれについて、詳細をご説明します。
勤続年数の長さ
これは純粋に就業できる年数となります。
例えば、定年が60歳としまして、25歳の時に入社しましたら35年働けますが、40歳の時に入社しましたら20年の勤務しかできない。
というような意味となります。
組織の構成
こちらは上司となる方や、30代の場合によく見受けられるケースです。
採用側としましては、年上の部下になると業務の指揮や命令を出しにくいということを伺います。
また、40代以降の方を採用した際も、やはり、年下の上司とのやりとりが上手くいかず、早期退職に至った事例も伺います。
そのため、全体的な傾向で見ますと40代以降の方より20代の若手を採用したほうが組織に定着しやすい。という考えがあるようです。
それに加えて、会社としましては、組織の若返りを図りたい意向を持たれているようです。
これは組織を少しでも長く存続させたいという意向がございます。
そのような観点からも40代以降の方よりも若手を求められる理由となります。
業務の習得度合
新しいことを多く覚えやすいのは、40代以降の方よりも若年層のほうではないか。という考えがございます。
これについては、私も40代ですので、思い当たる節もございます。
新しいことをはじめるにあたり、なかなか知識の習得は若いころに比べて、理解が遅くなったように感じております。
受け入れ側としましても、できる限り早く戦力になって欲しい。という要望もあるため、若年層を求めているようです。
収入面
最後に収入面の問題がございます。
現職の収入に対して、キャリアチェンジの場合、年収が下がる可能性は高いです。
また収入がもとに戻すのに、少なくとも3~5年程度、人によっては戻らない可能性もございます。
そのため、金額の折り合いがつかない。というケースがあるというご理解で構いません。
もちろん、収入は今と変わらない場合もあるかと思いますが、そのような側面もある。
このような理由から受け入れ側としては、40代の方を懸念されるということを頭の片隅に置いておくといいでしょう。
40代の転職で成功するには
では、40代の転職で成功するにはどうしたらいいでしょうか。
理想としましては、希望している業界のひととのコネを作っておく。ではないでしょうか。
それができれば苦労はしない。
まぁ、そうですよね。
なかなか人脈を作ることが難しい。
その場合は、まずはキャリアチェンジをする業界と職種の仕事内容をよく理解するところからはじめましょう。
仕事内容を理解したところを踏まえて、自分がなぜその仕事に携わりたいのか。今までの仕事経験からどの部分が活かせることができるのか。
ということを具体的に考えましょう。
そう具体的にです。
それを少なくとも職務経歴書の自己PRにわかりやすく表現できるくらいにはしておきましょう。
特になぜその仕事がしたいのか。その熱意を周りのひとに1時間くらいは熱弁できるくらいの情熱や理解は必要です。
ただ、今の仕事が嫌だから。とか、今の仕事が安すぎるから。というだけでは、40代でのキャリアチェンジはダメです。
あと、本当にその仕事がしたいのであれば、少なくとも日本全国なら転居と1年間は無償で働くくらいの気概が欲しいところです。
もちろん、家庭とか持ち家とかがあり、転居や家計を支えなければならないという事情があるのは40代ですとその確率は高いでしょう。
転居してでもといった熱意があり、仕事内容も理解して相手に熱意が伝えられるだけの考えと情熱があれば、成功できる可能性は少しは高くなると思います。
現実的に可能性がある職種とない職種というものがあります。
あくまでも可能性がある職種の場合のみでのお話にはなりますが。。
まとめ
40代のキャリアチェンジはできなくはないですが、全くの未経験でとなるとかなり職種は限定的となるでしょう。
受け入れ側としては、勤続年数の長さ、組織の構成上の問題、業務の習得度合、収入面から40代を懸念することが多いようです。
成功する可能性を少しでも高くするにはその業界で働くひとのコネを作ることが必要ですが、なかなか難しい場合は、少なくとも仕事内容の理解をはじめ、色々犠牲を払える覚悟が求められます。
それくらい40代のキャリアチェンジは大変ということはご認識したほうがいいでしょう。